2022 年に大きな影響をもたらすデータトレンド

今後のビジネスに影響を与えるトップ 5 データトレンドである、人工知能 (AI)、倫理、人材開発、柔軟性の高いガバナンス、フレームワークとしてのデータの公平性について理解しましょう。

紺色の背景に Tableau のロゴと「2022 データ トレンド」と表示された画像

この 2 年間で、ビジネスの存続にはビジネスを迅速に変革する能力が不可欠であるということが明らかになりました。パンデミックによる世界の変化に対応して、多くの組織は戦略を調整し、新しい世界に適応しなければなりませんでしたが、そのほとんどはオンラインでの対応でした。私たちの生活様式は永久的に変わってしまい、パンデミックが収まった後も、以前通常であったビジネス形態に戻ることはないからです。私たちの生活やつながり、コミュニケーション、そして仕事のやり方が変わったことで、あらゆる人と組織は、これまで以上にデジタル化を進めて、さらにデータドリブンになる必要に迫られています。

多くの組織が業務をオンラインに移行すると同時に、大量の情報が流れ込んで来るようになりました。このデジタル中心の世界では、あらゆるデジタルインタラクションによって貴重なデータが生成されるためで、そうしたデータからインサイトが得られ、より適切で迅速な意思決定が可能になります。このカオス状態のデータを制御して、急速に変化する状況を把握するために、私たちはエキスパート、お客様、Tableau リーダーなどに話を聞き、私たちの働き方をさらに進化させるのはどのような新しい力か、データや分析が果たす役割とは何か、さらにそれがお客様、パートナーの皆様、企業、Tableau コミュニティの将来にとってどのような意味を持つのかについて理解を深めました。

その結果、今年のビジネスに影響を与える 5 つのデータトレンド、すなわち人工知能 (AI)、倫理、人材開発、柔軟性の高いガバナンス、フレームワークとしてのデータの公平性が明らかになりました。データトレンドレポートを発表するのは、2020 年以来となります。ここでは、2022 年のこのデータドリブンな新しい環境におけるトップトレンドについて概要をご紹介します。詳細は、2022 年のデータトレンドレポート全文をお読みください。

人工知能 (AI)

「AI は人間の専門知識を増補して強化してくれます。AI ソリューションは、摩擦を減らし、定義されたビジネス上の問題の解決を支援することで、さらに大きな成功を収めるでしょう」— Tableau Research、ディレクター、Vidya Setlur

近年、AI や AI を活用したテクノロジーがさらに注目を集めていますが、今年は、AI の導入や AI を活用した新しいアプリケーションの開発がこれまで以上に急速に進むことになるでしょう。こうした進歩により、人々は反復タスクから解放され、より洗練された創造的なタスクを学んで引き受けることができるようになります。

リーダーたちは、AI が自分たちのビジネスの将来に不可欠であると信じていますが、AI テクノロジーの拡張や、従業員がより高度なタスクをこなせるようにするためのスキルトレーニングなど、組織内で AI の利用を拡大する上でまだ多くの障壁に直面しています。

2022 年のデータトレンドレポートでは、概念実証を超えて AI を導入する際に直面することが最も多い障害について明らかにします。こうした先進的なテクノロジーに投資するにあたって、リーダーたちが何に注意する必要があるのか、推奨事項をお読みください。さらに、組織全体に拡張可能な AI 戦略を導入するための最善の方法についての提案もご覧いただけます。

倫理

「データや AI の倫理的な利用を正式に定めることが、組織にとって不可欠です。責任ある組織は、倫理的な使用ポリシーや調査委員会などを積極的に設置して、エクスペリエンスやビジネスの成果を向上させるでしょう」 — Tableau、プレジデント兼 CEO、Mark Nelson

データ倫理において行動を起こすときが来ています。責任ある組織は、データや AI への取り組みを人間の価値に積極的に合わせます。これは、データを倫理的に利用して、リスクを軽減するための要件となります。歴史的に見ても、スマートで倫理的なデータの活用と、害悪を及ぼしてはならないというポリシーが、より大きなイノベーションにつながっています。

人工知能 (AI) の導入が急速に加速し、さらにグローバルな問題も相まって、もはやデータと AI の倫理的な利用に関する万能のアプローチはありません。組織にとっては、この急速に進化するデジタル世界において、責任を持ってデータと AI を開発して利用する方法を積極的に定義する機会となります。

現在はこれまで以上に、信頼性と透明性によって、イノベーション、成長、顧客関係を促進し、偏見に基づく顔認識や差別的融資など、テクノロジーが人々に害を及ぼす可能性を減らす必要があります。倫理と誠実さをもって前進することで、倫理的で責任あるデータと AI の利用に対する企業や政府の取り組みと説明責任が高まるでしょう。さらに、人間とのタッチポイントを計画的に組み込んだシステムを構築するための推奨事項や、倫理に基づいたデータと AI のポリシーを組織のガバナンスに書き込むことでリスクを軽減できる理由について説明します。

人材育成

「競争力のある組織は、将来も役立つ人材に必要なのは、データスキルやツールトレーニングにとどまらないことを認識しています。将来の成功を実現するために、組織はデータリテラシーの定義を拡大し、人材に投資し、データカルチャーを強化する必要があります」 — Tableau、最高データ責任者、Wendy Turner-Williams

世界はさらにデータドリブンになりつつあり、データスキルに対する世界的な需要も生まれています。そのため、データを理解して活用することの必要性は、どんな人、企業、国にも当てはまります。データスキルは、あらゆる業界のあらゆる役割の人材で必要となります。この需要の高まりに応えるために、データリテラシーは学校や企業における必須カリキュラムとなるでしょう。最低限必要なのは、基本的なデータ理解力と分析スキルです。

データリテラシーの高い人材を確保するには障壁があります。特に、アカデミックな取り組みや社内での取り組みなど、データリテラシープログラムの提供状況と、それを必要とする人材との間には大きなギャップがあります。データトレンドレポートでは、組織がデータスキルのギャップを解消し、データドリブンに対応した新しい人材を引きつけ、あらゆる人のデータ活用の取り組みをサポートする方法について説明します。

柔軟性の高いガバナンス

「組織は、競争力とコンプライアンスを維持するために、より包括的なデータガバナンスアプローチを採用しています。データの戦略的価値に対する認識が高まるにつれ、組織のすべての人に権限を与える柔軟で連携したデータガバナンス手法の採用がさらに進みます」 — Tableau、製品開発部門シニアバイスプレジデント、Kate Wright

デジタルトランスフォーメーションの推進により、データが爆発的に増加したことで、いわばデータのカオスが生じています。組織がこの貴重なデータをビジネスに役立つ戦略的資産としてうまく活用するには、強力なガバナンスプランが必要になります。柔軟なデータガバナンス手法を設定して採用する早期導入組織は、コンプライアンスと競争力の向上というメリットも享受できます。

新しいデータガバナンス手法を採用した組織は、ビジネスの変革を推進できますが、それは権限の付与と制御の適切なバランスが保たれる場合に限られます。本レポートでは、信頼できるリアルタイムデータを共有し、すべての人がセルフサービス分析を行えるようにするために、組織がどのような取り組みを行うべきかについて詳しく説明しています。

これにより、組織の誰もがその力を発揮できるようになり、イノベーションが可能になるだけでなく、競争上の優位性も獲得することができます。しかもこのすべてを、新しいガバナンスやセキュリティの要件と慣行で一歩先を行きながら行うことができます。

データの公平性

「データは、人々や組織が周りから注目され、自分たちの問題を理解してもらい、自分たちに貢献することを目的とした機関と関わるための言語となります」 — Tableau Foundation、ソーシャルインパクト部門 VP 兼グローバル責任者、Neal Myrick

データは変化をもたらす強力なリソースです。データは、支援活動を拡大および充実させ、支援者に力を与え、社会制度上の問題を長期的かつ持続可能な方法で解決するための政策に影響を与えることができます。

しかし、いわゆるデータ革命の恩恵を誰もが等しく受けているわけではありません。コミュニティ組織はこれまで、地方自治体の責任を追及するためのテクノロジーやデータリソースを持っていませんでした。また、こうした組織が支援する個人やグループに関する具体的なデータもほとんどありませんでした。データが生み出す当事者意識を、問題に関わるすべてのステークホルダーが共有できるため、フレームワークとしてのデータの公平性は、データがより包括的で代表的なものであり、アドボカシーツールとして効果的であることを保証するアプローチとなります。しかし、どのようなデータ計画であっても、効果的であるには、それが代表し支援するコミュニティとの協議を経て、パートナーシップを保った上で行う必要があります。

幸いなことに、データへのアクセスは拡大しており、より多くの非営利団体、個人、コミュニティ組織が、データを戦略的資産として活用し、独自のデータカルチャーを構築して、データスキルで貢献できるようにしています。この記事では、公平性を追求するうえで、データが強力な支援者になることについて詳しく説明しています。

これらのトレンドに関する考察や調査、カスタマーストーリーについての詳細は、2022 年データトレンドレポート全文をご覧ください。また、バーチャルイベントに登録して、これらのトレンドが 2022 年以降にどのように影響を与えるか、エキスパートによる解説をお聞きください。