マンディリ銀行、Tableau を活用してあらゆる意思決定を信頼できるデータに基づいて行うデータドリブンなカルチャーを導入
データカルチャーへの取り組みとビジョンを確立し、現在 571 名が Tableau を利用
情報提供にかかる時間を 2 週間から 2 日に短縮
組み込まれたガバナンスにより、601 種類のダッシュボードとセルフサービス分析を確立
インドネシア最大の金融機関、マンディリ銀行 (Bank Mandiri) は、お客様に最適なソリューションを提供できるように、細心の注意を払って、積極的に、そして革新的に取り組んでいます。この取り組みは、マンディリ銀行が全部門のすべての意思決定がデータ分析を使用して行われるようにデータカルチャーの最適化を実施したところに強く表れています。Tableau とのパートナーシップにより、従業員のデータ分析スキルを高め、もっとデータを活用できるようにサポートしています。現在、同行のエンタープライズデータマネジメント (EDM) グループが、Tableau と連携して分析能力の開発をリードしていることから、その効果が証明されています。このグループは、一部のケースで情報提供の時間を 2 週間から 2 日に短縮することに成功し、データ品質、ガバナンス、アクセシビリティの新たな基準を定義しつつあります。
EDM グループが信頼できる唯一の情報源となった今、当行では、全部門がセルフサービス分析を行えるようにしたいと考えています。それは、従業員がもっとデータを利用して、当行にとってさらに優れたソリューションを生み出せるよう促したいと考えているからです
従来、情報のリクエストは本社に送られ、本社では SQL クエリを実行して異なるシステムから情報を収集するのに 2 週間を要していました。その後、スプレッドシート形式でレポートが準備され、メールで送信していたのです。しかし、同行は、情報を分析して、その情報を必要としている人が安全にアクセスするための、より迅速で簡単な方法が必要だと感じていました。同行の EDM グループはこれを支援し、今ではリクエストされた情報をタイムリーに提供することが可能になりました。さらに、提供される情報は、リクエストされたレポートだけにとどまらず、最新の詳細なインサイトも含まれているため、より適切で迅速な意思決定に役立っています。同行は金融規制当局による厳格な監督下で、顧客情報のプライバシーを保証し、このプライバシーは常に優先され、保護されています。Tableau とのパートナーシップの下でデータガバナンスを構築することにより、このプライバシーの保護が支えられています。これをサポートするため、同行は、新しいデータガバナンスユニットとデータ委員会の創設も計画しています。
セルフサービス BI
EDM グループは Tableau と連携して、600 種類以上のダッシュボードとビジュアライゼーションを構築してきました。その 1 つは、債務者の日々の取引をモニタリングし、新規の融資または融資の更新のための支出に関する適切な意思決定をサポートするダッシュボードです。もう 1 つのダッシュボードは、顧客の行動と取引の特徴を示し、マーケティングキャンペーンの成功度を分析して今後の最適な戦略を判断するのに役立っています。3 番目のダッシュボードは、記述的分析を行い、クロスセルの推奨情報を得るために使用されています。同行 EDM グループは、アドホックのリクエストへの対応スピードも向上させてきました。また、スプレッドシートでデータを送付するのではなく、さまざまなグループが Tableau のビジュアライゼーションへ安全にアクセスできるようにしています。同グループは現在、全国の支店ネットワークを監督する配信戦略部など、銀行内のすべてのグループにデータを組み込むことにさらに注力しながら、これらのプロジェクトを拡大しています。「意思決定が経営幹部層で行われるか支店内で行われるかに関わらず、すべての意思決定はデータに基づいて行われる必要があります。また、その信頼性を懸念することなく、すべての人が同じデータにアクセスできることも重要です。私たちは今、こうしたことに取り組んでいます」と、Setiawan 氏は加えています。
適切なガバナンスは、データドリブンな組織にとって欠かせません。適切なガバナンスとは、あらゆる人がすべてのデータへアクセスできるようにするのではなく、職務に関連するデータにのみアクセスできるようにすることです。当行ではこれを「必要に応じたアクセス」と呼んでいます
コミュニティの取り組み
EDM グループ内では、データと分析に必要な役割が少なくとも 4 種類あります。データエンジニア、データガバナンス責任者、ビジネスアナリスト、データサイエンティストです。各役割に拡張計画があり、各担当者は、マンディリ 大学のカリキュラムを利用できるようになります。チームが拡大するにつれて、このチームがユーザーグループをリードし、銀行全体の人たちがさらにデータドリブンになるよう支援する予定です。例えば、EDM グループは、データと分析のコースプログラムを企画して、EDM 以外のユーザーがデータ分析能力を身に付けられるように支援を始めています。このプログラムは 2020 年 1 月から運営されており、さまざまな部門からの参加者が、データに関する基礎知識を習得し、Tableau を使ってビジュアル分析を作成する方法を学ぶことができます。参加者の関心を高めるため、EDM グループは Mandiri Tableau ユーザーグループ (MTUG) と呼ばれるコミュニティを作り、毎月集まっています。また、データ、分析、ビジュアライゼーションに関する問題を抱えている Tableau ユーザー向けにコーチングも行っています。コーチは EDM グループのボランティアで、今後の分析やビジュアライゼーションレポートを準備する方法を同僚に紹介しています。消費者信用リスクと分析部門の Angga Pratama 氏は、Tableau を使用する 571 名の従業員の一人で、「Tableau を使って適切なビジュアライゼーションを作成することで、経営層も簡単に適切な分析を行えるため、銀行としての意思決定の精度を上げることができます」と語っています。