ビジネスインテリジェンスかビジネス分析か

何が違い、あなたの組織に必要なものはどちらか?

ビジネスは日々、多様なデータを大量に生み出しています。よりスマートな意思決定を行い、問題を特定し、収益を生むには、データを実行可能なインサイトに変える方法やツールが必要です。 ビジネスインテリジェンス (BI) およびそのサブセットであるビジネス分析とデータ分析は、いずれも過去および現在のデータを把握しインサイトを得るためのデータ管理ソリューションです。しかし、これらのソリューションは何が違い、あなたのビジネスニーズに合ったものはどれでしょうか?

BI、データ分析、ビジネス分析の違いはわずかで、さらにややこしいのは、これらの用語は同義語として使われていることが多いのです。違いを明らかにする前に、まず簡単な定義をおさらいしましょう。

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ビジネスインテリジェンスとは何か?

ビジネスインテリジェンスとは、ビジネスの運営から得られるデータを収集、保存、分析するプロセスです。BI は包括的なビジネス指標をほぼリアルタイムで提示し、よりよい意思決定を支援します。パフォーマンスベンチマークを作成し、市場トレンドを見極め、コンプライアンスを向上させるなど、より優れた BI でビジネスにおけるほぼすべての側面を改善できます。ビジネスインテリジェンスと、なぜ BI があなたのビジネスに重要かについての詳細をご覧ください。


ビジネス分析とデータ分析の違いは何か

ビジネス分析とは、会社のデータを使って傾向や成果を予測するものです。ビジネス分析には、データマイニングや統計分析、予測モデリングなど、より多くの情報に基づいた意思決定を促すものが含まれます。

データ分析は、データのマイニングやクリーニング、変換、そしてデータ管理のためのシステム構築における技術的なプロセスを指します。データ分析は大量のデータを駆使して傾向を見つけ、問題を解決します。データ分析は行政からサイエンスまで、あらゆる領域で行われています。ビジネス業界のみに限定されたものではありません。


ビジネスインテリジェンス、ビジネス分析およびデータ分析の違い

明らかに、これらのプロセスはデータを活用してビジネスを向上させるものですが、さらに進めてニュアンスの違いを理解しましょう。

ビジネスインテリジェンス対ビジネス分析

ビジネスインテリジェンスとビジネス分析の大きな違いは、答えられる質問が違うという点です。

ビジネスインテリジェンスは記述的分析に焦点を-
BI は、過去に起きたことや現在起きていることを示す過去および現在のデータサマリーを提供する記述的分析を最優先します。BI は「何が」「どのように」という質問に答えられるので、成功した部分を再現し、成功しかった部分を変更することができます。

ビジネス分析は予測分析に焦点を-
一方、ビジネス分析が優先するのは予測分析です。これはデータマイニング、モデリング、機械学習を利用して、将来起こりうる成果を究明するものです。ビジネス分析は「なぜ」という質問に答えられるので、これから何が起こるかについて、より根拠のある予測が可能です。ビジネス分析を行うと、開発を見込み、成功するために必要な変更を行うことができます。

BI とビジネス分析を実際に応用する-BI とビジネス分析を実際に応用した場合、どのような違いがあるのかを解説します。この例では、オンラインストアで手作りジュエリーを販売することとします。ビジネスインテリジェンスでは、ビジネスの現状および過去の状況を示すレポートを作成します。過去 3 週間で、青色の羽のイヤリングの売上がユタ州で急増したことがわかります。その結果、需要に対応するため、このイヤリングの数を増やすことにしました。

ビジネス分析では、「なぜ青色の羽のイヤリングの売上がユタ州で急増したのか」を問います。Web サイトのデータをマイニングしてみると、ソルトレークシティー在住のファッションブロガーがこのイヤリングをつけた写真を投稿しており、トラフィックのほとんどが、そこから経由していることがわかりました。このインサイトは、全米の著名なファッションブロガー数名に自作のイヤリングを進呈するかどうかを決める手助けになります。過去の売上情報を利用して、もしブロガーたちがイヤリングについて投稿してくれた場合、追加に制作するイヤリングの個数を見込み、需要に対応するためにどれくらいのサプライを確保するかなどを決めることができます。

ビジネス分析対データ分析

ビジネス分析とデータ分析の違いはあまりなく、この 2 つの用語は実際のビジネスで、特にビジネスインテリジェンスに関連する場面で、しばしば同義語のように使われています。

データに関するインサイトを見出すための幅広いプロセスの総称がデータ分析-
データ分析は、データがスプレッドシート、データベース、またアプリのいずれにあっても、分析の意図が傾向の解明、例外の特定、パフォーマンスの計測である、あらゆるデータ分析のかたちを意味するといえます。数学や IT の追加スキルがあれば、データアナリストは登録者データベースの管理から潜在的な投資利回りの計算など、あらゆる分析ができます。

運営上のインサイトを特定するのがビジネス分析-
ビジネス分析は、ビジネス全般や日々のビジネス運営に焦点を当てます。ビジネスアナリストは、技術的な対応が求められることはあまりなく、データインサイトを実際に応用することにより多くの時間を費やします。むしろ、合理的なワークフローの構築や最良のベンダーを選定することなどが業務となります。

ビジネス分析とデータ分析の現場での応用-
ジュエリーのオンラインショップの例に戻りましょう。データアナリストは、あなたの Web サイトを人々がどのように見ているかを調べ、トラフィックのトレンドを特定し、サイト訪問者の属性を分析します。お客様が異なるページからどのようにクリックするのかを追跡するシステムを構築することもあるかもしれません。ビジネスアナリストは、データの実際の応用にもっと従事し、広告の購入や新製品の制作、Web サイトの更新などに関して、どのように意思決定を支えられるかについて考えます。


ビジネスインテリジェンスと分析ニーズを見極める

ビジネスインテリジェンスとビジネス分析のどちらがより優れているかを知ろうとしても、データ管理の上では役立ちません。現実のビジネスを成功させるには、BI もビジネス分析も (すなわち記述的分析と予測分析) どちらも必要なのです。さらに、ビジネスの世界では、人々はしばしばこれらの用語を広範な意味で使います。ですから、技術の種類やツール、投資したい人材を選ぶ際には、BI とビジネス分析を対比するのではなく、データシステムに何をさせたいのか、誰が使うのかを考慮すべきなのです。

BI 戦略の策定は、BI ソリューションを実施する上で重要な最初の一歩です。次のような重要な質問を問いかけましょう。

  • 主要なステークホルダーは誰か?このシステムを使用するのは誰か?
  • どの部門がビジネスインテリジェンスを必要として、何が測定できるのか?
  • コンテンツ作成者や情報の利用者に必要なサポートは何か?

Tableau Blueprint を使って、あなたのビジネスを変容させるためにデータを使いはじめてみましょう。