Tableau Catalog でより優れたデータ管理を実現

Tableau Catalog は Data Management Add-on に含まれている新機能で、組織が分析に使用するデータを常に適正に保つのに役立ちます。

別のデータベースへのデータの移行や、データ内のフィールドの廃止、表への列の追加が必要になったことはありませんか? そのようなデータを誰が使用しているか、それらによってどのワークブックやダッシュボードが影響を受けるかを明らかにすることは、非常に難しい場合があります。たとえば、あるデータソースを 2 時間にわたってメンテナンスする場合などには、それをユーザーに知らせる必要がありますが、通知を多数のユーザーに向けて送信しなくても済むようにするにはどうすればよいでしょうか? また、ユーザーが分析に適したデータを見つけられない場合はどうしますか? これらは、データを使用するユーザーが日々直面している問題です。そこで Tableau は、これらの問題を解消する Tableau Catalog をリリースしました。

Tableau Catalog は、ビジネスユーザーから IT 部門まで、誰もがその使用データを信頼してビジネス上の重要な意思決定を行うことを可能にします。Tableau 環境のデータの全体像を把握できるため、IT 部門はデータ資産に関するさまざまな更新や変更を追跡、管理し、ユーザーに通知できます。エンドユーザーは、探しているデータを見つけられるようになるだけでなく、それが適切なデータであることを確信できます。推測に頼る必要はありません。

追跡、管理、そして通知

Tableau Catalog により、分析環境の全体像を把握するのに推測や手作業が不要になります。データ資産のストックの自動認識、データのソース、分析コンテンツ、およびユーザー間の関係性の明示、データ品質に関するユーザーへの通知プロセスの簡素化が可能です。Tableau Catalog の主要コンポーネントについて説明しましょう。

外部資産リスト
Tableau Catalog により、Tableau 環境にあるデータを簡単に確認できます。リストに自動的に入力されるため、インデックスや構成を行うことなく使用を開始できます。この外部資産リストにより、環境内にあるすべてのデータベース、ファイル、表のインベントリーを見ることができます。また、使用に関する指標を素早く確認できるため、削除可能な冗長データがあるかどうかを簡単に確認できます。

リネージおよびインパクト分析
セルフサービスの環境で、IT 部門はデータ環境内の変更を管理するのに苦労しています。それらの変更が既存のコンテンツやユーザーにどう影響するかを確認できないからです。Tableau Catalog のリネージグラフによって、IT 部門はデータベース、表、Prep フロー、列、ワークブック間の関係性を見ることができるため、特定の表や列に接続されているすべてのワークブックを見つけることができ、それらの表や列への変更をユーザーに通知できます。

データベース内の列を廃止する必要がある場合について見てみましょう。これまで、特定の列を誰が使用しているかは闇の中でした。全ユーザーにメールを送信し、該当者が気付いてくれることを願うしかありませんでした。Tableau Catalog のリネージおよびインパクト分析は、特定列を使用しているユーザーを可視化するだけでなく、ワークブックのどのシートやダッシュボードがその列を使用しているかを把握可能にします。ほんの数回のクリックで、誰が影響を受けるかを素早く把握でき、Tableau Server または Tableau Online 内から直接連絡を取ることで、手間を減らして破損を回避し、組織内からのクレームを削減することができます。

データ品質に関する警告
データソースのメンテナンスや古くなったデータソースについてユーザーに知らせることは非常に重要です。これは、ユーザーがそれを使用して、情報が不適切な状態で重要な意思決定を行うことがないようにするためです。データ品質に関する警告により、資産に素早く警告を追加することができます。その警告は、その資産を使用するすべてのコンテンツに反映されます。必要なのは、データ資産にアクセスして品質に関する警告を追加することだけです。つまり、警告のタイプを選択し、ユーザーが必要とするコンテキストを説明する文章を追加します。

さらに多くの場所に存在するメタデータ

Tableau Catalog の独自性は、ユーザーが最も必要とする場所にメタデータを表示することです。これにより、組織全体でデータへの信頼が構築されます。

データの詳細
ダッシュボードの閲覧時に、ユーザーは [データの詳細] をクリックしてメタデータのウィンドウを表示することができます。そのメタデータには、作成者や最終変更日、およびデータ品質に関する警告などのデータソース自体に関する情報など、ワークブックのメタデータが含まれます。これらの情報を基に、分析に使用しているデータが信頼できるかどうかについて、ダッシュボードを見ている誰もが自分自身で適切な知識に基づいた判断を行うことができます。

強化された検索機能
Tableau Catalog では、データを見つけるのが一層簡単です。タグ、説明、フィールド、さらには外部の表を活用して検索するように機能が強化されています。また、Tableau Desktop で、および Tableau Server または Tableau Online での Web 作成の両方で、データへの接続に関する新しいエクスペリエンスが実現します。これによって誰もが、データに接続したりデータを探索したりする前に、使用しているデータに関するさらに多くのメタデータを見ることができ、分析に適したデータを使用していることが最初から分かります。

メタデータAPI
Tableau Catalog は新しいメタデータ API を活用します。このため、上記の機能の背後にあるすべてのメタデータを、GraphQL ベースの新しい API エンドポイントを通じて利用できます。Tableau Catalog は、Server REST API の更新を活用し、また説明などのメタデータとの同期、データ品質に関する警告のスクリプト作成などを実行することで、既存のメタデータソリューションと統合できます。(エンタープライズデータカタログを保有している Tableau のパートナーがどのように語っているかについてご確認ください。)

Data Management Add-on で Tableau Catalog を利用

Data Management Add-on に含まれている Tableau Catalog によって、新たなレベルの可視性、信頼性、見つけやすさ、およびガバナンスを組織に提供できることを嬉しく思います。ソリューションの構築方法など、Tableau 独自のデータ管理アプローチに関する詳細については、新しいホワイトペーパーをご覧ください