ニー・アン・ポリテクニックの学生が Tableau でデータ分析を実際に体験

ニー・アン・ポリテクニックのビジネス会計学部に設置されたビジネス情報科学の学位課程では、ビジネス分析を重視しています。この課程では、重要なビジネス知識を身に付け、会計や経済の概念をよく理解した学生を育てることを目的としています。また、学生は情報処理や設計、データ分析、モバイルアプリケーションやデータベースシステムについても学びます。

「学習への意欲と豊かな心、グローバルな知性」を持つ学生を育成するニー・アン・ポリテクニック

ニー・アン・ポリテクニックのビジネス会計学部で上級講師を務める Jamie Teo 氏は、学生の関心を高め、生きたデータを使った実用的なビジネス分析を紹介するために、Tableau を教材として導入しています。Tableau は、データ分析の初心者にとってシンプルな入門ツールであり、学生にとって理想的だと考えているためです。また、Teo 氏は学生たちに、データ分析やビジュアライゼーションについて実践的な経験を積む機会を提供したいと考えています。使い方が簡単な Tableau のおかげで講義の構成も変わり、学生がより多くのデータ分析を実際に行えるような内容になりました。

学生がデータに触れる機会を提供

Teo 氏をはじめとするニー・アン・ポリテクニックの講師陣は、さまざまな業界でデータ分析のスキルを持つ人材の需要が高まる中、いち早くデータ分析への理解を深めておくことが学生たちにとってきわめて重要であると認識しています。学生たちの関心を高めるため、データ分析の授業を面白いものにする必要があると同時に、仕事ですぐに活かせるような実践的なデータ分析のスキルを学生たちが身に付けられるようにする必要があります。

しかし、ビジネス分析の講座を開始したばかりの頃にはいくつかの問題に直面しました。分析ツールは複雑で、教室で使うには適していませんでした。学生のコンピューターと互換性の問題が生じたツールもあり、授業の進行の妨げともなりました。

そのため、授業の 8 割は理論に関するものとなり、ビジネス分析の概念を説明するにはケーススタディに頼らざるを得ませんでした。学生が実践的な経験を積む機会は限られ、実際にデータ分析ツールに触れる時間は不十分でした。

教材としての Tableau の採用

シンガポール中心部のキャンパスに 16,000 人以上の学生が集うニー・アン・ポリテクニック

2010 年に Teo 氏は、ガートナー社のマジック・クアドラントで Tableau のことを知りました。その後、無料トライアル版をダウンロードし、Tableau の Web サイト上のさまざまなオンラインリソースを利用してソフトウェアを実際に試しました。その経験から、Tableau は使い方が簡単で、ビジネス分析の講義で使うのに適していると判断したのです。

学生向けに無料のライセンスが提供されていることも、Tableau の大きな魅力でした。また、Tableau はデスクトップパソコンに直接インストールでき、特別なハードウェアやソフトウェアを用意する必要がないことも決め手の 1 つとなりました。

Tableau は直感的に使いやすいデザインのうえドラッグ&ドロップで操作できるので、学生が自信を持ってデータ処理に取り組めると考えました。さらに、Tableau の Web サイトにある豊富な学習用リソースやサンプルダッシュボードはそのまま教室でも利用できます。

学生がデータセットの分析に自信を持てるようになってきたと感じています。Tableau Desktop のユーザーインターフェイスに関連付けて考えることで、OLAP の理論的な概念への理解も深まりました。

学生からの好意的なフィードバック

現在、Teo 氏のクラスの学生は Tableau Desktop の使い方を学んでいます。学生はプロジェクトグループに分かれ、Tableau を使って、シンガポール政府が一般に公開しているデータのポータルサイト、www.data.gov.sg のデータを分析します。グループごとに、サイトから選択したデータセットを使って、ビジネス上の質問に答えたり、ビジネスチャンスを見つけるようなダッシュボードを作成する課題が与えられます。

Teo 氏は言います。「使いやすくわかりやすい Tableau を使うことで、より実践的なアプローチで学べるように講義要綱を変更できました。Tableau を使うようになってから、学生がデータセットの分析に自信を持てるようになってきたと感じています。Tableau Desktop のユーザーインターフェイスに関連付けることで、オンライン分析処理 (OLAP) の理論的な概念への理解も深まりました」

「Tableau のスキルを向上させる授業を増やしてほしい、という要望が学生から寄せられています。データ分析を仕事にするうえで重要なツールだと学生も考えているのです」

Tableau は使いやすく面白いと学生が感じていることがフィードバックで明らかになっています。Tableau では、データマイニングやデータ分析を行ったり、データについて理解を深めるためにさまざまな方法を試すことができる点が好まれています。Tableau を使って得られる分析スキルは実用的で、将来のキャリアに生かせるものだと学生の多くが感じています。

「学生は、大量のデータについて理解するうえでビジュアライゼーションが重要だとも言っています。実際、Tableau のスキルを向上させる授業を増やしてほしい、という要望が学生から寄せられています。データ分析を仕事にするうえで重要なツールだと学生も考えているのです」と Teo 氏は付け加えます。

データへの関心の高まり

データ分析への関心の高まりを受け、ニー・アンでは経営学の学位課程の学生向けにもビジネス分析の講座を提供し、ビジネスを学ぶ学生が早くからデータ分析に触れることができるようにしています。2015 年度には 500 人以上の学生がこの講義を受けられるようになりました。これは 2014 年度の倍の人数です。講座を受講する学生数の増加に対応するため、講師陣も増員されました。

最後に Teo 氏は、Tableau をデータアナリスト志望者や学生に薦めたいと言います。初めて使用する場合には、Tableau の Web サイトに用意されているオンラインリソースを最大限に活用することを勧めています。Tableau のデザインは直感的で、Web 上にはすぐに役立つチュートリアルもたくさん用意されているので、誰でも使い方を学べるだろう、と Teo 氏は考えています。