一層多くの人がデータから答えを導き出せるように拡張分析を強化
お客様の組織では、大半の人がデータに関して質問することに慣れているでしょうか。ユーザーがビジネスを深く理解していても、質問の答えを導き出すのに適切なデータが見つからなかったり、ダッシュボードがうまく利用できなかったりすれば、意思決定に分析が活用される可能性は低くなります。そのような課題に直面している Tableau のお客様も多いのですが、これは分析の普及やデータカルチャー構築を遅らせる原因になることがあります。
データから答えを導き出せる人が増えれば増えるほど、組織はますます良い成果を得られるようになります。リーダーはセルフサービス分析の価値を理解していても、従業員が質問を投げかけインサイトを得ることに自信を持てなければ、さらにデータドリブンな組織に果たしてなれるでしょうか。
Tableau は、お客様がデータを見て理解できるように支援するというミッションに邁進しています。そこでデータの利用を変革するための支援として、AI を活用した 分析をビジネスフローに組み込み 、誰もがより質の高い意思決定をより迅速に行えるようにしています。すでに今年、データサイエンスと AI の力をビジネスユーザーにもたらす Tableau ビジネスサイエンス の開発を発表しました。そして今回、組織内のあらゆる人が AI を活用できるように拡張分析機能を刷新しました。どこから始めればいいかわからなくても、好奇心を自信につなげることが可能になりました。
使いやすく強力な自然言語クエリで分析を導く「データに聞く」機能
「データに聞く」 は、自然言語でビジネス上の質問に答えを出せるようにする機能です。使い方はシンプルで、質問を入力するとそれに対応して答えが視覚的に得られます。クエリの作成を誘導形式で直感的に行え、ドラッグ & ドロップ操作も、ディメンションとメジャーを理解する必要もありません。自動修正と同義語認識の機能を持ち、ユーザーの質問の意図を最もうまく表現するように不足を補います。
「データに聞く」機能をダッシュボードに直接組み込むと、整備されたデータを見るだけだったユーザーが、ワンクリックで次の質問を投げかけられるようになります。また、この機能をポータルやアプリケーションに埋め込み、インパクトをさらに広げることもできます。そして今回、ライセンスを持つ Tableau ユーザーなら誰でも、Creator、Explorer、Viewer を問わず「データに聞く」機能を使って答えを導き出せるようになりました。
「データに聞く」に新たに登場したレンズを使うと、アナリストやダッシュボード作成者は、信頼できる唯一の情報源として自然言語環境を整備することができます。つまり、個々のユースケース用にレンズを設定すると、さまざまなチームが自身のビジネスに即して同一のデータソースにクエリを実行できるようになります。たとえば同じ列でも、チームによって「売上」、「収益」、「請求書」などと呼び方が異なることもあるのではないでしょうか。ここで大切なのは「共有、見つけやすさ、スケーラブル」です。レンズを利用すると、各チームは見慣れた、それぞれの業務に合った結果を得られるようになります。
「『データに聞く』機能を使うと、ベテランのアナリストと幅広い一般ビジネスユーザーの間にあるギャップが埋まり、誰でもデータに接続して探索できるようになる可能性が生まれます」と、Siemens 社でデータアナリスト兼ビジュアライゼーションチーム責任者を務める Ilya Kovalenko 氏は述べています。
データの背後にある「なぜ」をワンクリックで見出す「データの説明を見る」機能
「データの説明を見る」 は、インサイトを引き出すプロセスに焦点を当てた機能です。統計モデルを実行して、特定のデータポイントの値の背後にある数百もの説明の候補をチェックします。一般的なユーザーが理解できる言葉を使って、完全な機能を備えた探索可能な Tableau ビジュアライゼーションの形で、最も有益な説明が自動的に提示されます。そして今回、ライセンスを持つすべての Tableau ユーザーが、刷新された「データの説明を見る」機能を使えるようになりました。
また「データの説明を見る」機能は、ビジュアライゼーションに表示されているものだけではなくデータソース全体で説明を探して、乱雑なデータや選択バイアスによるミスのリスクも抑えます。そのためユーザーは最も適切な説明を見つけて、自身の結論の質への信頼を深めることができます。
Salesforce ワークフローに直接組み込まれる拡張分析
Salesforce が開発した AI テクノロジーの Einstein は、すでに毎日 990 億件もの予測と推奨に役立っています。また Einstein Discovery も、機械学習モデルを活用して CRM システムで予測と推奨を融合させる、直感的でコード不要の環境を実現します。すでに今年、ダッシュボードや計算などで予測機能を拡張する、パワフルな Tableau の Einstein Discovery が利用できるようになりました。さらに今回、新しい拡張分析機能が CRM ワークフローに組み込まれ、Salesforce ユーザーは強力なインサイトをより迅速に得て、作業を行っている環境で直接行動を取れるようになります。
レポートの Einstein Discovery は、CRM ユーザーが Salesforce レポート内で AI を活用したインサイトを直接得て、何がなぜ起こったかをすばやく理解し適切な行動を取れるように支援します。まず、Einstein はデータを自動的かつ綿密に分析して、重要なインサイトを引き出します。そしてユーザーは、ワンクリックで Einstein Discovery を直接開き、データをさらに探索して機械学習モデルを導入することができます。
Salesforce の「データに聞く」機能 を利用すると、Salesforce ユーザーは自然言語を使って CRM データに関する質問を投げかけることができ、その答えはユーザーのビジネスに合わせて、ダッシュボードやインサイト、推奨の形ですぐに提示されます。2021 年夏にリリースされる Salesforce ではダッシュボードの提案とセマンティック検索の機能、また今秋にはパイロット版の自然言語機能の導入が予定されています。
AI と拡張分析でより強固なデータカルチャーの構築を
拡張分析への継続的な投資は、Tableau がデータを民主化し、一層多くの人に強力な分析機能を提供する取り組みの一端です。ビジネスのエキスパートやチームがスキルレベルにかかわらず、ビジネスフローのどの段階でも、分析して喫緊の課題にさらにうまく答えを出せるように支援できることをうれしく思います。
AI が使いやすく透明性があれば、人は分析に自信を持ち、その結果を信頼して、最も必要なときに優れた意思決定を行えるようになります。この自信はデータカルチャーの育成に欠かせません。データカルチャーでは、人がデータを利用して意思決定を行うことに抵抗を持たず、そのうえ直感や「これまでいつもやってきた方法」よりデータを重視するからです。
人は賢く、生まれながらに好奇心を持ち、そして分野の専門知識を補助する適切なテクノロジーが利用できれば、ビジネス上の課題に対してクリエイティブな解決方法を見出さずにはいられないものだと、Tableau は考えています。拡張分析に対する Tableau のアプローチの焦点は、人間の分析力を強化することにあり、意思決定の自動化ではありません。
AI を活用した拡張分析は最も適切な質問を投げかけやすくし、さらに迅速で綿密な分析を実現して、スマートな推奨を行うことで、一層高度な分析へのハードルを下げてより多くの人が利用できるようにします。すでに拡張分析は、分析の普及や、さらにデータドリブンになろうとするお客様の取り組みを後押ししています。たとえば小売大手のあるお客様は、全社のビジネスユーザー向けに「データに聞く」機能を導入したところ、利用者が 22% 増加しました。
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