Tableau で自社開発のデータ分析ソリューションが大幅に進化|株式会社True Data

“データ活用のプロ”が認める「誰でも使える」Tableau の優位性

導入の背景

BI ツールがデータ分析ソリューション提供時のボトルネックに

株式会社 True Data は、POS や ID-POS などの消費者データを扱う日本最大級のビッグデータプラットフォームを運営し、小売業や消費財メーカーなどの顧客企業にデータマーケティング支援や購買行動分析ソリューションの提供を行っています。強みとするのは、「データ」「テクノロジー」「活用ノウハウ」の 3 つをワンストップで提供することで、商品戦略や販促施策などにおける“ 本当に使えるデータ活用”を実現できること。その優位性をもって同社は、多くの顧客企業の DX とデータ活用を推進し、リテールマーケティングのリーディングカンパニーとして成長を続けています。

ただ近年、データ利活用のニーズ拡大で案件数が急増した結果、同社内ではある課題が浮上しました。顧客によって IT 化の状況は様々であり、すべての部門の人が、高度な IT 技術を使いこなしている訳ではありません。そのため同社は、データを可視化するダッシュボードを現場の業務や要望にあわせてカスタマイズするなど、データ分析ソリューションをユーザーにとって使いやすく、判断や意思決定の材料になる形で提供したいと考えました。

しかし、同社のデータ分析ソリューションに埋め込んで利用していた BI ツールは、実現できることの範囲が広い反面、社内の特定のエンジニアにしか開発できない、また顧客側でも限られたユーザーにしか扱えないものでした。データマーケティング部 インタラクティブデータグループ グループ長の竹村博徳氏はこう話します。

「既存の BI ツールは、SQL のわかる人にとっても技術的なハードルが高く、お客様の現場のどなたでも成果を出せるものではなく、当社側でも細かな改修のご要望に即座に対応できるというものではありませんでした。そうしたシステム的なボトルネックを解消することは、お客様と当社の双方の事業成長につながる。そう考えて、開発が容易で、ドラッグ&ドロップで誰でも使いこなせる Tableau の活用を開始しました」(竹村氏)
 

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Tableau の導入・運用環境

誰でも目的にあわせて利用可能なダッシュボードを構築

2022 年 10 月、同社は Tableau を導入し、データ分析ソリューションに埋め込むダッシュボードを Tableau で構築。3~4 か月という想定通りの期間で開発できた、と竹村氏は振り返ります。

「Tableau に関するナレッジが社内にあまりない中、Tableau 社に手厚くサポートしていただき、技術的な課題を解決し、スピーディにソリューションとして展開する能力を身に着けることができました」(竹村氏)

そうして新たにリリースされた同社のデータ分析ソリューションは、顧客企業のさまざまな部門のユーザーが、目的にあわせて自らデータを活用できるものへと生まれ変わりました。たとえば消費財メーカーなら、自社で保有する小売業の POS データを Tableau のダッシュボードで描画し、意思決定やアクションに活かすことができます。消費財メーカーの営業担当者は、バイヤーや店舗の担当者との商談の場で、店舗ごとの各商品の販売実績や平均販売価格のグラフを見せたり、各店舗での特定の商品のシェアを可視化して平均を下回っている店舗を示したりして、追加の発注につなげられます。一種のコミュニケーションツールとして活用できるわけです。

「お客様の現場には、必ずしも高度なデータ分析を求めておらず、コミュニケーションのツールとしてデータを使いたいという方も多くいらっしゃいます。そのように、データ活用という手段を目的にあわせて最適化することが大切で、それこそまさに当社の強みである『データ活用のノウハウ』のひとつですが、Tableau 活用によってそれを実現しやすくなりました」(竹村氏)

POS や ID-POS などの消費者データの活用に課題を抱える同社の顧客企業が、Tableau でそれらを効率的に使えるようになったことは、顧客企業にとってはもちろん、同社のビジネスにとっても大きな前進だ、と竹村氏は高く評価します。
 

Tableau 選定の理由

高い操作性と自動バーションアップ、低コストが選定の決め手

同社が BI ツールの乗り換えを決めたのは、ダッシュボードのデリバリーに関する課題を解決するため。それだけに、誰でも扱える Tableau の操作性は、選定の決め手の1つになったそうです。

「Tableau は、ダッシュボードの変更等が容易なので、継続的にブラッシュアップして分析結果をわかりやすく表現するなど、現場で成果の出るアウトプットをお客様に提供しやすい。特別なスキルを持った担当者でなくても、お客様に価値を発揮できる、と感じました」(竹村氏)

加えて、Tableau の各種製品の中から Tableau Cloud を選んだのは、年4回自動的にアップデートされるため、Tableau Server のように自社で保守する必要がなく、常に最新のソリューションを低コストで顧客に提供できるから。

今回の BI ツールの乗り換えの背景にデリバリー面の課題があった同社にとって、インフラの管理者の負荷を大幅に軽減できる点と、自社ソリューションを顧客により低価格で提供できる点が魅力的だった、と竹村氏はいいます。
 

Tableau の導入効果

デリバリーの課題を解消、リリース初年度中の 500~1,000 ユーザー獲得を視野に

「以前の BI ツールで Tableau のようなダッシュボードを実装しようとすれば、社内のエンジニアのリソースを相当割かなくて導入事例 情報・通信業はならなかったと思います。Tableau によって、内製だけでデリバリーできる領域が格段に広がり、お客様のご要望を即座に反映してお届けできるようになりました」(竹村氏)

そうしたデリバリー面の課題が解消されたことによって、同社のデータ分析ソリューションを顧客に提案したいと考える営業担当者は増え、顧客からのリクエストも拡大している、と竹村氏はいいます。Tableau を利用したデータ分析ソリューションのリリースからまだ日が浅く、顧客側で定量的な成果が出てくるのはこれからですが、2023年度中に早くも 500~1,000 ユーザーが新たに利用を開始すると想定しているそうです。

「新サービスに対するお客様の期待感は非常に高いですね。お客様の多くは、データを活用したくてソリューションを導入しても、社内でちゃんと使ってもらえるかわからない、という不安を抱いています。その点 Tableau は誰でも使えるので、その不安を払拭し、『誰がどんな目的でどう使うか』という踏み込んだ提案から始められます」(竹村氏)

Tableauによって、「True Dataと契約すれば、データの管理などを含めてデータ活用をより高度に実現できる」という同社の価値をより訴求しやすくなった、と竹村氏は喜びます。


 

ダッシュボードイメージ

Tableau によって、内製だけでデリバリーできる領域が格段に広がり、お客様のご要望を即座に反映してお届けできるようになりました。

今後の展開について

“データ活用のプロ”が Tableau をビジネスに組み込みさらに飛躍

同社は、社内での Tableau の普及をさらに進めるため、データアーティストを育成するサークルを立ち上げ、有資格者も社員の 1 割に近づいてきたとのこと。同社には現時点でも、多数のデータサイエンティストやデータアーティスト、データマーケター、エンジニアが所属しています。それに加えて、営業担当者が Tableau を使えるようになれば、商談の場でデータ分析ソリューションの一歩進んだ提案が可能になり、顧客・同社双方のビジネスに大きなメリットがある、という経営判断があったといいます。

「データドリブンな社内カルチャーの醸成には、意思決定やアクションに必要となる指標の選定や業務プロセスに活きるダッシュボードが必要です。当社では、クライアントに最も近く、クライアントの業務とデータ活用の両方を熟知している営業担当が Tableau を自在に活用することで、クライアントのデータ活用をパワフルに支援する” 一歩踏み込んだ伴走” が実現できるようになります」(米倉氏)

「新しいデータ分析ソリューションの導入をきっかけとしてお客様と関係を築き、他のソリューションやサービスをアップセルしていくことが、今後の成長戦略として非常に重要だと考えています。それを実行できるのは、『データを可視化・描画する』という、お客様にとってこれまで非常に高かったハードルを Tableau によって簡単に越えられるようになったからこそです」(竹村氏)

創立から四半世紀近く、膨大なデータと向き合い、そこから得られる価値を数多の顧客へ届けてきた同社。そんな“データ活用のプロフェッショナル” は今、Tableau をビジネスに組み込むことで、さらに大きく飛躍しようとしているのです。


 

ダッシュボードイメージ

※ 本事例は2023年4月時点の情報です

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