選択可能な各ソフトウェアから得られる価値は、さまざまな手法で評価することができます。
今日のデータドリブンな世界では、意思決定を促進し価値を生み出すために、人も組織もデータに精通している必要があります。しかし、製品間の違いはわかりにくいと思えるかもしれません。
39%
ライセンス、プラットフォーム、人件費の評価で、Tableau の使用がもたらしたコストの低下
40%
分析環境の使用による効率向上の結果、Tableau が創出した価値の増加
旧来の BI はコストを重視
BI プラットフォームは、繰り返し可能な形でデータを配布することを主眼に置きながら、標準化された業務レポートを作成することを中心に設計されています。多くのモダン BI ツールは、今でもこのモデルに従っています。ビジュアルダッシュボードはエンドユーザーが情報を理解する能力を高め、チャート作成ソフトウェアは BI コンサルタントがダッシュボードの作成に必要な時間を短縮します。しかしどちらも、ユーザーが意思決定プロセスの一環として分析を取り入れられるようにするには不十分です。
今日の分析環境は価値を重視
データ戦略で価値を生み出そうとしているのであれば、モダン分析環境を導入する必要があります。新しい収益源、コスト削減、効率が、繰り返し発生する支出ではなく価値を組織にもたらします。検証可能な本当の事実から生み出されるインサイトを中心に組織文化を構築する企業にとっては、その価値と比べると、レポートとダッシュボードをベースにしたソリューションを採用する組織が得るコスト削減はささいなものでしかありません。
BI の価値を理解するには、そのソフトウェアのコストと機能面のメリットだけではなく、データドリブンな意思決定によって実現するビジネス上のメリットの面でも評価する必要があります。
Tableau のビジネス価値の階層
組織がデータドリブンになる過程のどこに位置しているかに応じて、お客様はコスト最適化、効率、効果のどれに主眼を置くかを選ぶことができます。
01: TCO モデル
BI ソリューションの TCO を計算して、コストが最も低い選択肢を選ぶ。
組織は多くの場合、ライセンス費用は評価しても、総費用に加わるサポートやトレーニング、アドオンのテクノロジーは考慮に入れません。このモデルは、利用できる数多くの BI テクノロジーから得られる総価値はほぼ同じだと仮定しています。つまり、かかる費用が最も少なくなる選択肢を選ぶことを何よりも重視しています。これが常に当てはまるとは限りませんが、このモデルが向いている場合もあります。
TCO には、ライセンス費用だけではなく他にも含めるべき要素がいくつかあります。たとえば、プラットフォームの費用と人件費です。
プラットフォームの費用
インフラストラクチャ: ハードウェア、サービスとしてのインフラストラクチャ (IaaS)、データ (通信/ストレージ)、システムのサービス
ソフトウェア: ライセンス発行、パートナー統合、データコネクタ/ストレージ料金、API アクセス、利用料金
人件費
インストール
セットアップ
レポート作成: コンテンツの作成と整備を行う IT スタッフ
サポート: テクニカルサポートと継続的なメンテナンス
トレーニング: ユーザーイネーブルメント、トレーナーのトレーニング、トレーニングのコース
TCO モデルが適切な場合とは
-
コンサルタントや他の委託技術者が運用する分析環境がある場合
-
アドホック分析の必要性がほとんどない、ダッシュボード配布を中心にした用途
-
埋め込みビジュアライゼーションを使用して、静的なコンテンツを配布する予定であり、かつインタラクティブ機能よりルック & フィールの方が重要な場合
お勧めの記事
モダン BI と分析のプラットフォームの正しい選び方 - モダン分析ワークフローを支える要件を見極めるのに役立つガイド
TCO の計算
例
02: 労働生産性モデル
それぞれのソリューションで得られる労働生産性の向上を比較し、人件費を用いて投資対効果を計算する。
データ分析テクノロジーは、従業員がより迅速に情報を理解できるように支援します。労働生産性モデルは、他のテクノロジーと比較して削減できる総労働時間数を計算して、従業員が得られるメリットを算出します。
このモデルは、分析に費やす時間が短くなると、従業員は他の分析を行う余裕を持てるか、会社に価値をもたらす他の仕事を行えると仮定しています。
労働生産性モデルが適切な場合とは
-
具体的な分析プロジェクトが念頭にあるわけではないが、ナレッジワーカー全員に分析の能力を持たせている場合
-
データドリブンな文化を構築する価値を計算しようとしている場合
-
データを中心にした実践のコミュニティやセンターオブエクセレンスの投資対効果 (ROI) を数値化したい場合
労働生産性を計算する場合に定義するべき指標
作成時の差異: それぞれのプラットフォームで分析の成果物を生み出す際の、現在のアプローチと比較した差異。
利用時の差異: それぞれのプラットフォームで情報を得る際のエンドユーザーエクスペリエンスを、現在のアプローチと比較した差異。
価値要素: 組織のナレッジワーカーが追加でもたらす価値の平均の見通し。このアプローチはオプションで、この効率モデルに効果の要素を反映する簡便な方法です。
例 (このモデルの目的は価値を最大限に引き出すことにあるため、数値が大きいほど優れています)
03: 予想インパクトモデル
より良く情報を活用できる従業員による、意思決定の向上から得られる価値を数値化する。
予想インパクトモデルが問うのは、「1 人の従業員がこのテクノロジーで良い意思決定を行う可能性が X% 高い場合、その価値はどのようなものか?」です。このモデルでは、評価しているテクノロジーを実際のビジネス成果に照らし合わせる必要があるため、数値化が最も難しくなります。しかし、現実に最も即しています。また、上記のセクションでは反映されていない、BI の作成と利用の拡大を示すこともできます。解放された労働力の効率は、分析を通じてインパクトのある新たなビジネスインサイトを生み出すことに適用することが可能です。
予想インパクトモデルが適切な場合とは
-
従業員の間で改善したい特定の意思決定がある場合
-
特定のユーザー集団や問題点のために分析を行っている場合
-
何度でも価値をもたらす、スケーラブルで繰り返しも再利用も可能な分析結果を求めている場合
予想インパクトの計算
シナリオ: より良く情報を活用することで認められるビジネス上のメリットは、達成しようとしている成果によって決まります。これには、成果の推定価値が含まれます。
意思決定の範囲: 定義した成果に影響するのはどのような意思決定でしょうか? 事業部門は、達成しようとしている成果にどのような意思決定が影響するかを理解しています。
改善: データへのアクセスにより、ナレッジワーカーは質の高い意思決定をどれほど行えるようになるのでしょうか? また、それぞれのテクノロジーが意思決定に与えるインパクトの程度は、どのように比較すればいいのでしょうか? この価値は、改善された意思決定が特定のシナリオにどれほどの価値を加えるかを示す、改善率として数値化することができます。
例