Financial Times の Visual Vocabulary を Tableau で再現してみて学んだこと

Zen Master である Andy Kriebel 氏が、Financial Times の Visual Vocabulary を Tableau で再現したことを通じて学んだことを振り返ります。

編集者注: Andy Kriebel 氏は、Tableau Zen Master の 殿堂入りを果たした 1 人です。彼が始めた vizwiz.com では、データ Viz のベストプラクティス、作品の改善方法、Tableau に関するヒントやコツなどを紹介しています。また、Viz についての 3 つのシリーズ (Makeover Monday、Tableau Tip Tuesday、Workout Wednesday) を毎週更新しています。

私は、Data School のヘッドコーチとして、生徒たちが知識を得られ、データビジュアライゼーションのスキルを磨いてもらうための学習機会を探しています。結局のところ、私が学んだことを知ってもらうことで、ビジュアル分析のメリットを短期間で理解してもらえるのではないか、そして、その知識をさらに別の人に伝えることで、ペイフォワード (Pay it Forward、恩送り) の連鎖ができるだろうと思っています。

データをどうビジュアル化すべきか、という問いに、データを扱うだれもが日々向き合っています。これは、どの業界や使用事例でも変わりません。学生や教師にとって、そして、世界中にニュース記事を届ける中でデータを提示するジャーナリストにとっても、重要なことです。

だれもが、その状況に最適なチャートを選ぶことができるように、リソースを探し続けています。そうした役立つリソースの 1 つとして、Financial Times のグラフィックチームによる Visual Vocabulary があります。Visual Vocabulary は、「デザイナーやジャーナリストが、データビジュアライゼーションに最適な記号表示を選択できるように支援する」ために作成されたもので、ジャーナリストのチャートリテラシー (チャートを理解し表現する能力) を高めるために使用されていますが、日常的にデータのビジュアル化を行うあらゆる人にも役立つものです。70 を超えるチャートタイプが 9 つのカテゴリーに分類されており、それぞれのチャートについて、実際にはどのような場面でどう使用すべきかが説明されています。データ間の関係をもとにビジュアライゼーションが整理されていて、ストーリーを伝えるうえで最適な方法を判断するのに役立ち、分析スキルが基本レベルの人にも、上級レベルの人にも、改善のヒントを与えてくれます。

Tableau コミュニティの皆様にもこれを利用して知識を身につけ、作品に活かしていただきたいと思い、1 か月以上をかけて、この Visual Vocabulary を Tableau で再現しました。Visual Vocabulary のほとんどのチャートを、私 1 人で、あるいは Tableau コミュニティのメンバーからサポートしてもらって作成しました。このプロジェクトを進めるうえで、さまざまな貢献や支援をしてくださった方々の一覧をご覧ください。この工程において、ご支援やご意見をいただいた Information Lab の皆様には深く感謝しています。

ぜひ Viz をご覧ください。

これまでに作成したチャート

棒グラフや折れ線グラフ、散布図のようにシンプルなチャートが、私の好みです。それでも、特にお気に入りを選ぶとすれば、(主に、見た目から) 以下のものを選びます。

  • サークルタイムライン
  • カウンターマップ
  • 均一化カルトグラム
  • 並行座標
  • 人口ピラミッド

初めて作成したチャート

このプロジェクトで良かったことの 1 つは、これまでに作成したことのなかったチャートの作り方を学べたことです。新しいチャートで気に入ったのは、以下のものです。

  • サンキーダイアグラム
  • 伸縮カルトグラム
  • 地震動地図 (これは多くの用途があります)
  • バイオリン図

Financial Times の Visual Vocabulary は、Github ページで詳しく見ることができます。私が作成した Viz に関してご質問がある場合は、お気軽に Twitter でダイレクトメッセージを送ってください。詳細については、ブログ記事を参照してください。