優れたユーザーエクスペリエンスを埋め込み分析で実現する 6 つの方法

埋め込み分析は、アプリケーションやポータル、サービスに付加価値を持たせることができます。製品に分析機能を追加するソフトウェアプロバイダーでも、パートナーや顧客にデータを提供する組織でも、柔軟でインタラクティブなモダン分析機能により優れたカスタマーエクスペリエンスの実現が可能です。

私たちが暮らすこの世界では、データの重要性が一段と増しつつあります。日常のあらゆる場所にデータが溢れる今、重要な情報をビジネス上の意思決定に活用したいと求める声は高まる一方です。それは、アプリケーションも例外ではありません。

データの収益化やコア製品への分析の埋め込みは、顧客が必要なときに必要な場所でインサイトを得られるように支援し、重要なデータを提供するための優れた方法です。製品に分析機能を追加するソフトウェアプロバイダーでも、パートナーや顧客にデータを提供する組織でも、高度な分析機能をアプリケーション、ポータル、サービスに統合すると付加価値を持たせることができます。

埋め込み分析の効果的な統合は、単に美しいレポートのスナップショットを作成するだけのものではありません。埋め込み分析ソリューションで、優れたユーザーエクスペリエンスを実現するためのポイントをいくつかご紹介します。

1.顧客がセルフサービス分析の力を利用できるようにする

顧客がモダン BI に求めるセルフサービス分析環境を提供するための鍵は、使いやすさとインタラクティブ機能です。また今日のソリューションは、IoT データや地理空間データなど、以前は難しかったデータソース、データ量でも分析を行えるようになっています。強力でモダンなプラットフォームは、意思決定に重要なデータにネイティブに接続して提示しますし、予測分析のような機能は、シンプルで直感的なユーザーインターフェイスで、より複雑で効果的な分析を行えるようにすることができます。

「当社が従来の印刷されたレポートから脱却して情報や分析の提供に移行するのに合わせて、お客様が必要などの部分でもデータを掘り下げられるようにしたいと考えています」と語るのは、世界最大の石油化学市場情報のプロバイダーである ICIS 社で、データオペレーション部門責任者を務める Manca Vitorino 氏です。Vitorino 氏のチームは、顧客が別の方法でデータを理解し探索できるようにする、埋め込まれたインタラクティブなビジュアライゼーションを用いて、高速で正確な BI により顧客価値を高めました

2.一貫したルック & フィールとフローを提供する

極めて高度に統合された埋め込みソリューションは、一貫したブランディングを維持するだけではなく、ユーザーがワークフローから離れずに済むような配慮もしているものです。埋め込み分析ソリューションは、配色に留まらずスライダーやボタンなどもカスタマイズして、ビジュアル分析による探索機能をアプリケーションやサイトの機能に自然な形で追加しましょう。埋め込み分析のホワイトラベル化や、埋め込み分析を直接統合することにより、アプリケーションの中でコンテキストに基づいてデータに命を吹き込むことができます。

この高等教育機関のサイトは、Tableau の埋め込み分析を使って大学の求人データを示しており、Web サイトの他の部分と同じように左側にナビゲーションを置いています。

高等教育機関のコンサルタントは、Tableau の分析機能を埋め込んで大学の求人データにある多様性を分析することができます。Web サイトの他の部分と使い勝手が同じになるように、左側にナビゲーションを置いています。

シングルサインオンや他のシステムの操作を行えるようにする API を使って、シームレスなユーザーエクスペリエンスを実現しましょう。モバイルデバイスなどのハードウェアも含め、顧客がいつでもどこからでもデータを表示して操作できるようにしてください。

「売上のパターンとトレンドを簡単に追跡できる機能と、お客様の日常的なプロセスに組み込んだ分析によって、お客様のための独自のソリューションを実現できました」

ストーリー全文をご覧ください: 高度な分析、詳細なパフォーマンスインテリジェンス、競合ベンチマーキングを大手航空会社に提供する ARC 社

3.安定性とスケーラビリティを確保する

導入時の障害を最小限に抑えるために、導入先がオンプレミスでもクラウドでも、また実行環境が Windows でも Linux でも、埋め込みソリューションが自社のデータ戦略に沿っており、既存のテクノロジー投資を生かせることを確認してください。このポイントは、簡単に使い始めるためだけではなく、埋め込み分析ソリューションの必要に応じた拡張により、ユーザーに対して適切なパフォーマンスを維持できるようにするためにも重要です。分析機能は顧客にとってミッションクリティカルである可能性があるため、必要なデータを顧客が常に利用できるようにしなければなりません。

業界をリードする石油ガス関連テクノロジーサービス企業の Zedi 社は、自社の SaaS リモート資産管理ソリューションに統合する、効率的でスケーラブルな分析プラットフォームを探すのに苦労していました。「以前のソリューションはとても使いにくくて遅く、見栄えも悪い、ユーザーエクスペリエンスが良いとはとても言えないものでした」と語るのは、シニアテクノロジープロダクトマネージャーの Doug Watt 氏です。「Tableau は、当社のお客様に必要なパフォーマンスと、社内の導入に必要なスケーラビリティを持っています」。現在、Zedi 社は迅速なインサイトで顧客側のリスクを低減しています

4.エンドユーザーを念頭に置いて BI を設計する

製造業の Web サイトでは、Tableau が持つ行レベルのセキュリティ機能を利用して、ログインしたユーザーに応じてパーソナライズした分析コンテンツを表示することができます。

製造業の組織は Tableau の行レベルのセキュリティを使うと、ユーザーがカスタムポータルにログインしたときに表示される、埋め込み分析のコンテンツをパーソナライズすることができます。

データについてすぐに質問できるようになる直感的な分析ソリューションなら、顧客が習得にかける時間を短縮することができます。また、顧客によるデータの使い方を理解すればするほど、顧客に役立つ分析機能を一層うまく設計できるようになります。

それには、設計プロセス全体を通じて顧客と直接協力し、フィードバックを得ると良いかもしれないと、Front Health と Midwest Health Collaborative で分析部門のクリエイティブディレクターを務める Joshua Smith 氏は、Tableau Conference 2018 のプレゼンテーション (英語) で述べています。Smith 氏のチームは、社会調査と面接の実施、過去のレポートの掘り下げ、意思決定マップの作成、エンドユーザーを招いたワイヤーフレーム作成やミーティングを行いました。その目的は、顧客の目標や意思決定の行い方を理解し、既存のワークフロー内で顧客が行動を起こせるようにする分析機能を共同開発する方法を理解することにありました。

5.市場に迅速に投入し革新的であり続ける

市場投入までの時間の短縮は、競合他社より早く、顧客が一層迅速にインサイトを得られるようにすることにつながります。しかし、優れた分析ソリューションを今日すぐに導入しても、将来にわたってその価値が保証されるわけではありません。変化していく顧客ニーズに対応し続けるには、革新的であり続けながら、分析ソリューションに価値ある改良を迅速に加えられる体制が必要です。それはつまり、分析コンポーネントがコア製品と同じように顧客にとって価値あるものであり続けるようにするために、積極的な調査と継続的なリソース投入が必要だということです。

「Tableau のインタラクティブ機能や、データ要素へのドリルダウンもドリルアップも簡単にできるのを見て、こんな機能を自分たちで開発することはできないと気づきました。フルタイムのプログラマー数人がかりでも終わらないプロジェクトになるでしょう。それなら、最高の仕事をするツールを購入すれば良いのではないでしょうか?」

ストーリー全文をご覧ください: 3 か月で埋め込みクラウド分析環境を導入し、6 か月で投資を回収した RollMaster 社


この不動産アプリケーションでは、市場トレンドに基づいて住宅価格を予測するために予測モデリングを用いている、Tableau の埋め込み分析を見ることができます。

不動産アプリケーションで Tableau の埋め込み分析が用いられており、高度な予測分析によりユーザーは市場トレンドに基づいて住宅価格を予測することができます。

6.業界のリーダーをパートナーにする

広く使われているトップクラスの分析ソリューションの統合を選ぶと、チームをコアビジネスに集中させ続けながら、信頼できるノウハウと世界中のユーザーからのフィードバックを基にした、業界最高水準の分析機能と継続的なイノベーションを顧客に提供できるようになります。また、開発と市場投入に必要な時間の短縮によるメリットを得られるだけではなく、特徴や機能の中には顧客がすでによく知っているものもあるかもしれません。

分析の最高のユーザーエクスペリエンスを顧客に提供する

製品やサービスに分析機能を埋め込むことを検討している場合は、Tableau の埋め込み分析について詳しくご覧ください。埋め込み分析統合のライブデモに登録できるほか、BI の構築か購入かで考慮するべき重要なポイントの解説、データ収益化の機会の詳細なども読むことができます。