簡単な地理空間分析を実現する 2 つの新しい空間関数: MakePoint と MakeLine
位置データにはさまざまな種類や形式がありますが、最も一般的なものの 1 つが、緯度と経度の値が別個のフィールドに格納されている形式です。位置データは、Excel ファイルや CSV などのデータ表に含まれている可能性があります。その値は、物理的な場所、物体、Wi-Fi ホットスポット、野生生物など、文字通り地球上のどのようなものでも指し示すことができます。
位置データを理解し空間的なパターンを調べようとしているユーザーのために、位置データをかつてないほど簡単に分析できるようにする、2 つの空間関数が Tableau に追加されます。その空間関数とは、MakePoint と MakeLine です。名前から機能がわかるかもしれませんが、Tableau のマップで何ができるようになったかを簡単にご紹介したいと思います。
MakePoint で緯度/経度フィールドを使って空間データを結合し、事件をマッピングする
まずは MakePoint です。この関数を使うと、空間データの結合で緯度フィールドと経度フィールドを扱えるようになります。空間データの結合では、点と多角形を使い、空間的な関係に基づいてデータセットを結合できますが、点を作れる関数が MakePoint です。 別の表現をすれば、テキストファイルや Excel 表などの非空間データソースから、空間データを空間的に集計できる空間データソースに変える関数だと言えます。
下の例では、サンフランシスコの地区別犯罪事件のオープンデータを探索しようとしています。探索を始めるのに当たって、data.sfgov.org にアクセスして、地区のシェープファイルと最新の事件報告データの CSV ファイルをダウンロードしました。事件データセットには、緯度と経度の各フィールドのほか、警察管轄区域や事件種別などのさまざまなカテゴリーが含まれています。私の質問は、報告された事件数が最も多い地区はどこか、窃盗のリスクが最も高い地区はどこか、です。 この質問の答えが、どれほど簡単に導き出せるようになったのか見てみましょう。まず、シェープファイルに接続して CSV への接続を追加した後、結合計算で MakePoint を使い、Intersects (交点) を使って空間データの結合を完成させます。
データを結合すると、[レコード数] を使って犯罪事件数が最も多い地区を視覚化し、フィルターを使用して窃盗に関する私の質問に答えを出すことができます。
MakeLine を使って航空路の出発地と目的地を結ぶ
計算フィールドを作成した後、そのフィールドをキャンバスにドロップするだけで準備は完了です。MakeLine は測地線 (2 点を結ぶ最短の線) を生成しますが、地球上の離れた場所を結ぶ場合、測地線は曲線で表示されます。自転車シェアリングの貸し出しと返却の場所のように、地区/都市の範囲のデータを扱う場合、測地線は直線のように見えます。
位置データをさらに活用して、隠れている空間的なパターンを見出しましょう。空間計算を使うと地理空間分析がシンプルになるうえ、事前処理やデータの形式変換を行う必要もなくなります。空間関数は Tableau の基本的な一要素になる機能なので、ぜひご自身で体験してください。Tableau コミュニティのメンバーから、例がすでにいくつか公開されています。 たとえば Marc Reid 氏は、さまざまな出発都市からのフライトを調べるインタラクティブなダッシュボードを作成しました。
#Tableau で行う、新しい #makepoint と #makeline の空間計算 pic.twitter.com/TZeczKzTzi
— Marc Reid (@Marc_DS5) 2019 年 5 月 28 日
Jeffrey Shaffer 氏 (英語) も、コミュニティからインスピレーションを得て、セットアクションやベクターマップ、空間計算を使い、自転車シェアリングデータを探索しています。
2019.3 ベータ版をどうぞお楽しみに。早期テストを行える他の空間関数もリリースされる予定です。それまでの間、美しいマップを実際に作ってみてください。
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