Tableau 2022.1 の新機能 — ワークブックオプティマイザー、「データに聞く」フレーズビルダー、さらに充実した企業向けの機能など
最新の Tableau がリリースされました。Tableau 2022.1 では、より効率的なデータ分析とプラットフォームの確実な管理を実現する新機能が提供されています。また、Tableau を組織全体に拡張して、誰もがより優れたビジネス上の意思決定を行えるようにすることができます。
新機能の詳細をご覧いただくこともできますが、ここでは注目すべき点をいくつか取り上げます。
- 新しいワークブックオプティマイザーで、設計の主な特徴を提示して、それらをベストプラクティスに照らし合わせて評価し、ワークブックのパフォーマンスを高める方法に関する具体的なガイダンスによって作成者を支援します。
- シンプルさとスピードを重視して、Tableau の検索エクスペリエンスを再設計しました。
- 「データに聞く」をさらに充実させ、これまで必要だったレベルの分析スキルがなくても、ハイブリッド機能のポイント & クリックのガイダンスにしたがって適切なデータインサイトを得ることができます。
- 企業環境への全社規模導入のガイドラインでは、サブネット全体の階層型トポロジに関する業界標準の慣行を活用した、Tableau Server のリファレンスアーキテクチャの導入について案内しています。
- Tableau Server Management でバックグラウンダーリソースの使用量の制限を使用すると、サーバーリソースとジョブキューの管理がしやすくなります。
今すぐ Tableau 2022.1 にアップグレードして、これらの優れた機能をぜひご活用ください。
それでは、今回のリリースについて詳しく見ていきましょう。
ワークブックオプティマイザーで、より効率的なワークブックを設計
個人ユーザーにとっても組織レベルでも、中心的な役割を果たすのは個々の Tableau ワークブックのパフォーマンスです。ダッシュボードの読み込みが遅いと、システム全体のパフォーマンスに影響が生じる可能性があるのはもちろんですが、フラストレーションも溜まりやすくなり、分析プログラムに対するネガティブな印象を与えることにもつながります。
ワークブックオプティマイザーは、デザインの主要な特性を明らかにし、包括的なホワイトペーパー『効率的なワークブックのデザイン』のベストプラクティスと照らし合わせて評価を行います。結果ページには、具体的なガイダンスを優先度順に並べたリストが表示され、ワークブックの作成者にデザインがパフォーマンスに与える影響について伝えることができます。
ワークブックオプティマイザーには、長年 Tableau ダッシュボードを構築してきて得られた知識と経験が満載され、お客様、Tableau コミュニティリーダー、社内のエキスパートから収集した 7 つのカテゴリーのベストプラクティスが備わっています。これにより、Tableau の強力なコミュニティによって蓄積された知恵にプラットフォーム内でアクセスすることが可能になります。また、オーディエンスが最良のパフォーマンスでインサイトを活用することに確信をもって、ご自身のワークブックをパブリッシュできます。
以下の例では、作成者は使用していないフィールドを非表示にする処置を取るように促されています。表示されるワークブックシートの数と長い計算には、確認をするようにフラグが付けられています。コンテンツ作成者がワークブックオプティマイザーを使用すると、最適化されたワークブックを活用して組織の誰もが質の高い意思決定を迅速に行えるようになります。
新しい検索エクスペリエンスでより迅速にコンテンツを見つける
データドリブンな組織にとって、従業員が関連性の高いデータにアクセスできるようにすることは最優先事項です。しかし、会社全体でデータやユーザー、ユースケースが増えるにつれて、そうしたことは困難になり、分析への取り組みを成功させるうえでの障壁にもなります。
Tableau の新しい検索エクスペリエンスは、シンプルさとスピードを重視して設計が最初から見直され、適切なコンテンツが見つけやすくなっています。結果ページでは、内容の新しさ、人気、その他の品質に関するシグナルでコンテンツがランク付けされ、望ましいコンテンツが上位に表示されるようになっています。また、すべてのコンテンツタイプからコンテンツが表示されます。検索結果は、データソースはリスト表示、ビジュアルコンテンツはサムネイルグリッド表示といったように、それぞれ最適な方法で表示されます。新しい検索エクスペリエンスには、あいまい一致により、スペルミス、スペース、句読点などの一般的な問題を修正する関連性アルゴリズムが使用されています。
「データに聞く」フレーズビルダーで適切な質問をする
ビジネスユーザーがデータに苦労する理由の 1 つとして、ビジネス上の疑問を分析操作に落とし込む方法がわからない場合が多いことが挙げられます。さらに、システムで行える操作やシステムの仕組みをユーザーが把握していない場合もあります。
すべての Tableau ユーザーが利用できる自然言語機能「データに聞く」が強化され、Tableau 2022.1 ではデータの操作がさらに向上しています。「データに聞く」フレーズビルダーに、分析のための質問をハイブリッドなポイント & クリックのガイダンスに従って作成できる機能が追加され、特に自然言語に適していないデータやユーザーが明確な意図を持っていないデータの場合に、正しいインサイトにたどり着くために必要な分析能力のハードルがさらに引き下げられています。この新しいガイド体験は、[+ フィールドの追加] ボタンをクリックするだけで簡単に使い始めることができます。
企業環境への全社規模導入のガイドラインを活用してサブネット全体で Tableau Server を設計
企業のアーキテクトが特定の独自な技術要件を満たせるように支援するため、Tableau は、リファレンスアーキテクチャを導入するための導入ガイド「企業環境への全社規模導入のガイドライン」をリリースします。
Tableau Server のバージョン 2021.2.3 (以降) では、リファレンスアーキテクチャに階層型トポロジが備わっています。これにより、IT チームが Tableau を導入する際に、可用性やパフォーマンス、セキュリティ、コンプライアンス、スケーラビリティに対する業界標準のアプローチを使えるようになります。サーバーアプリケーション機能の各階層は、管理者用のセキュアアクセスガイドラインでアクセス制御されたサブネット、プロキシ統合 (ブラウザ、モバイル、PC)、認証プラグインの強制によってバインドおよび保護されています。
Tableau の選択肢と柔軟性への取り組みに従い、このリファレンスアーキテクチャはテクノロジーやプラットフォームに依存しないようになっています。そのため、導入先がオンプレミスとクラウドのどちらであっても、仮想マシンとコンテナのどちらを使用しているかに関わらず、サブネット全体で容易に階層を保護、拡張、管理することができます。詳細については、Tableau のヘルプTableau Server の企業環境への全社規模導入を始める前にをご確認ください。。
リソースの制限によるバックグラウンダージョブの管理
IT チームが、ハードウェアリソースの使用量の制限を設定および管理して、Tableau Server のパフォーマンスをより簡単に最適化できるようになります。Tableau 2022.1 以降では、1 つのサイトで同時に実行できるバックグラウンダージョブの数を制限できます。さらに、サイトでジョブを実行するために使用できる 1 日あたりのバックグラウンダーの時間数も指定できます。
デフォルトの制限はすべてのサイトに適用できますが、サイトごとにカスタムの制限を設定することも可能です。これにより、サイトの特定の要件に基づいてバックグラウンダーリソースを管理できるようになります。
Tableau コミュニティの皆様に感謝いたします
これらを達成できたのは皆様のおかげです。皆様から日々いただいたインスピレーションと皆様のパートナーシップおよびサポートによって、各回のリリースが実現できました。皆様の貴重な専門知識、献身、データを使用して問題を解決していくことへの情熱から、Tableau で新機能や強化機能を提供し続けるための推進力を得ています。そして、今回のリリースも皆様の存在なしでは実現できませんでした。
アイデアフォーラムにアクセスすると、皆様の素晴らしいご提案によって実現した機能をすべてご覧いただけます。ご紹介した待望の新機能のすべてを使い始められるように、忘れずに Tableau を最新版にアップグレードしましょう。
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